カレーのおかずに天丼(仮)

寝るか食べるか書いてるか

心から願った空の青が凛々しくて

先週の水曜日から(厳密にはテレ東音楽祭を観てから)堰を切ったように泣きっぱなしである。この表現を使うのは、4月のあの日から上手く泣けていなかったから。だけど<まだまだ終わらないから>と力強い眼差しで歌う彼らを観て、ぼろぼろ泣いた。やっと、泣けたと思った。7人で歩いてきた道は、ある日分岐点に差しかかった。その先の道は6人と1人にわかれて進んで行くことになった。道はわかれてしまったが、それまで歩いてきた道が途切れたわけではない。この先も、まだまだ遠くまで続いている。

昨日の20時過ぎ、FCからメールが届いた。その文面を読んで「えっ……」と思わず声が漏れた。レギュラー番組の欠席が続いていること、テレ東音楽祭の激しい動きを抑えたダンス、安田くんの体調が万全ではないことは想像ができた。この日まで詳しいことが公表されなかったので、何も知らないままツアー初日を迎えるのだろうと思っていた。不安や心配な気持ちは残るけれど、安田くんのことだからツアーで元気な姿を観せることで安心させてくれるのだろうと。ところが、ツアー初日を来週末に控えたタイミングで、彼の体調に関するご報告があるというメールが届いた。何かあったのではないかと心がざわつき、慌ててFCページにログインした。

メッセージ動画を再生すると、所在なさげに真ん中に座っている安田くんを囲むように5人の姿もあった。みんな険しい表情をしていた。(「もう6人なんだ……」と思った)村上くんの言葉に促されて、安田くんがゆっくりと話しはじめた。この日初めて知ったこれまでの経緯、ケガの症状は、想像していたよりもはるかに深刻なものだった。「脳に腫瘍が」と訊いて、たちまち頭の中が真っ白になった。彼が話す内容を、事実として理解することを拒むわたしがいた。理解が追いつかず、ただただ涙が流れた。途中、安田くんの声を訊いているのがつらくなったので、一度動画を停めて、呼吸を整えてから再び再生した。それくらい衝撃的だった。安田くんご本人の気持ちはもちろんだが、この報告を安田くんから直接訊いたご家族やメンバーの気持ちを想うと、言葉が出ない。生きていてくれてよかった。今、ここに安田くんがいてくれてよかった。大げさではなく、心からそう思った。

 

ここから少し個人的な話をしようと思う。

昨年、身近な人を亡くした。わたしはもういい年齢なのだけれど、幸いなことに、身近な人の死を体験したのは初めてだった。わたし自身が見た目にはわからない病気を患ったこともあり、約1年ほど、会いに行くことができていなかった。入院をしたという連絡を受け、ひさしぶりに会いに行ったその人はベッドの上にいて、もう会話をすることができなくなっていた。それからは、会いに行かなかった自分を責め続けた。今でも思い出してはどうしようもなく歯がゆい気持ちでいっぱいになる。そこにいるのが当たり前の存在なんてない、会いたいと思った時にはもうその人はいない、こんな体験は一度きりで十分だと思った。また、心も身体も健康でいられることは、とても幸せなことだと思った。

それからのわたしは、会いたい人のところへ、できるかぎりで会いに行くようになった。安田くんが、時折言葉をつまらせながらも、丁寧に一つひとつの言葉を選びながら真実を伝えてくれているのを訊いて、ふとその人のことを思い出した。そして、安田くんや関ジャニ∞さんに早く会いたくなった。これからも、会いたくなったらできるかぎりで会いに行こうと思う。

 

安田くんは最後に「本当に安心して下さい。これからも大好きでいてください」という言葉で結んだ。彼はあまり自分のことを話さないが(彼に関することや彼の周りで起こった出来事はメンバーを通して知ることが多い)アイドルとして生きていくうえで目指している姿、理想像のようなものがあり、そのひとつに、ファンに不調を悟らせないことがあるのだと思う。今回は、すばるくんの決断と時が重なり、ファンにこれ以上の心配をさせたくないという気持ちから、体調不良についての公表を控えていた。しかし、彼の体調に関する勝手な憶測がまるで事実のように広まったことで、ファンが不安に思ったり心配していることを察知すると、ファンが心配しないように公表することを決めた。(きっと、病歴まで話すつもりはなかったのではないかと思うけれど、責任感の強い安田くんは、話すのであれば全てをと思ったのかもしれない)

安田くんが何かを発信する時には必ず、ファンがどう思うか、ファンにどう観られるのかを強く意識している。そして、そのファンが何か不安に思ったり心配していたら、その一つひとつを取り除こうとしてくれる。その気持ちが「本当に安心してください」という言葉に込められていたように思う。彼だけではなく、関ジャニ∞さんの、ファンを想って気付かせない優しさがこんなにもどかしいものだとは思わなかった。見えないところでたくさんの話し合いをして、ツアーの準備をして、レギュラー番組の収録やロケをして、他のメンバーのフォローをして、多忙極まりない時でも、表舞台に出る時には大口を開けて笑ってアホなことばかり言ってる、かっこよくて気のいいお兄ちゃんになる。本当、ファンって何も知らないんだなあ。(……なんてことを言うと心配されてしまうので、この言葉は今回限りに)

安田くんの口から「これからも大好きでいてください」という言葉が出たのは意外だった。関ジャニ∞さんは、他のメンバーにもファンにも愛されている自覚や自信があって、それを力に泥臭く、手綱を緩めず、目一杯の努力をする人たちだと思っている。けれど、安田くんのこの言葉で、彼も、関ジャニ∞さんも、ツアー初日にファンの前に立つまでは不安でいっぱいなんだなと気付いた。アイドルらしさ全開の彼らも大好きだけれど、自分自身の感情に素直に、まっすぐに表現する人間臭いところはもっと大好きだ。どちらも彼らのまぶしい個性が光っている。その彼らがファンの不安や心配を一つひとつ取り除いてくれるように、今度はファンがいろんなカタチでたくさんの愛を伝えて、彼らの心配や不安を一つひとつ取り除いていきたいと思う。

安田くん、あなたの強さを、今回のメッセージ動画を観ていて改めて感じました。きっと、誰が何を言ったとしても、あなたの信念でもって無理をしてしまうのではないかと思います。そんなあなたをとても心配しているのと同時に、無理をしてでも今立ちたい場所があるのであれば、立ってほしいと思っています。安田くんが出した答えなら、わたしはそれを見守って、応援します。

新しいスタートを切るステージに立ったら、早く万全の状態でパフォーマンスがしたいと焦ってしまうかもしれません。もしその気持ちが強くなった時には、隣に立っているメンバーの笑顔、ファンの笑顔を見てみてください。この先、まだまだ遠くまで続く安田くんのアイドルとしての道を、これからも、あなたに負けないくらいの笑顔で見守っていきたいと思っている人がたくさんいます。安田くんのペースで、空のような青と海のような青で関ジャニ∞を、わたしたちを包んでください。そして、わたしたちの手を引っ張ってたくさん楽しい場所に連れて行ってください。がしがしギターを弾いて、がしがし踊る安田くんがまた観られることを心から楽しみにしています。


「これからも大好きでいます」